mikotohodo-三言ほど-

くだらない雑談と小さな情報を日常に

おじさんの石けりはクイックフォーム


近所にスーパーがある。「超」的な意味ではなく、「店」だ。

そこから少しだけ離れたところによく行く回転寿司屋さんがある。その回転寿司屋さんでは「これならスーパーの寿司の方が美味しいし値段もたいして変わらないんだよなぁ」と毎回そんな事を少し思いながら食べる。


うなぎはタレがうまい。寿司はどうだろうか。醤油が好きな僕はうなぎのタレ同様に「醤油がうまい」とそれを求めて寿司を食べているのではないだろうか。

ではお味噌汁はどうなのだろうか。味噌なのか、出汁なのか。

そして硬いモノが歯に当たる。一皿ニ貫の合間に一皿一貫のものを食べると「口の中の食べ物」が何だったのか分からなくなる時がある。たぶん、僕にとって寿司を食べるというのは酢飯を味わったり醤油を味わう為の口実であり、ネタはさほどどうでも良いのだと思う。


口の中にある硬いモノが一体何なのか、噛みきれない訳ではない。だから出すのも面倒なので噛む。

「どうしたの?」なんて言われるけど、表情を変えてないつもりなのに『よく気付くなコイツ』くらいで「なんでもない」と言う。

子供の頃、小学生だった僕は学校からの帰り道で『石を蹴っているおじさん』をよく見た。


通称「石けりおじさん」だ

石けりおじさんは石を蹴っている。おじさんは何に向かって石を蹴っているのだろうかと何となく眺めていると友人が「今日もやべーな石けりおじさん」なんて話をしている。

おじさんの石けりはクイックフォームだ。普通に歩いている様に見えるけど、その中でよさげの石を見つけると右足を使い素早く石を蹴り上げる。

そういえば、この石けりおじさんのテリトリーの中に共存している『コラおじさん』も下校時のすれ違い様に「こらーっ!」と叫ぶ。


不運とは突然なんだなと思う。


僕は口の中に突然現れた硬い何かを飲み終え、ご機嫌に高い皿の物ばかりを食べているとんでもねー奴に「石を蹴りつけたい奴はいるか?」と聞いてみた。こういうふざけた話をするのはいつもの事だ。


「さっきから何か硬いのあるんだよね」


奇遇も奇遇で「お前もか」と僕は笑う。少し不愉快な顔をしてる目の前の奴は「かっぱちゃんを呼べ」と言うのだけど、この店にはかっぱちゃんはいない。

この店は〇ッ〇寿司ではなく、〇シ〇ーだからだ。


一人で来ると、最近は必ず2000円以内だ。食が細くなっている。

今回の会計は13000円。僕はこいつに石を蹴りつけたい。